智者の慮は必ず利害を雑(ともな)う(コインの表裏の関係をしれ)|7月29日
智者の慮は必ず利害を雑(ともな)う(コインの表裏の関係をしれ) 人間は苦難にあって実力を発揮するものと、逆にまけてしまうものがいる。このため孫子は「人既に専一なれば則ち勇者も独り進むも能わず、怯者も独 ・・・
智者の慮は必ず利害を雑(ともな)う(コインの表裏の関係をしれ) 人間は苦難にあって実力を発揮するものと、逆にまけてしまうものがいる。このため孫子は「人既に専一なれば則ち勇者も独り進むも能わず、怯者も独 ・・・
帰る師は遏(とど)むること勿れ(流れに逆らうな) 本項も孫子が戒める、要注意戦闘原則の一項目である。孫子の主張は、すべて自然の流れに逆らってはならない。そのような状況になれば、そこで戦うことはやめて、 ・・・
餌兵(じへい)を食らうこと勿れ(餌兵の判断が大切) 本項の「餌兵勿食」も九変篇の戒めの原則の一つだ。本項と前後する「高地の敵を攻めるな、兵をうしろにする敵とは戦うな、険しい地形では留まるな、わざと逃げ ・・・
佯(いつわ)り北(に)ぐるを往うこと勿れ(退却する敵に注意せよ) 本項を含め「高陵云々」以下は、本来軍争篇の末尾にある文章だが、この九つの戦闘原則こそが、九変であることから、金谷氏の説に従ってこれら九 ・・・
其の鋭気を避け、其の惰気を撃つ(ブレークスルー第四法、発想の転換による解決法) 本項の「避其鋭気、撃其惰帰」は、心気を述べた孫子独特の心すべき言葉である。この前に「朝気は鋭く、昼気は堕し、暮気は帰る」 ・・・
朝気は鋭く、昼気は惰(だ)し、暮気は帰る(心気を視ることの大切さを知れ) 本項の「是故朝気鋭、昼気惰、暮気帰」」は、心気の移り変わりの差異をのべた言葉である。この意味は、ふつう人間の気力というものは、 ・・・
夜戦には火鼓(かこ)を多くし、昼戦には旌旗を多くするは、人の耳目を変ずる所以なり(第一法で起きた矛盾を第二法で解決) 本項の「夜戦多火鼓、昼戦多旌旗、所以変人之耳目也」は、火鼓・旌旗の効用をのべた文章 ・・・
鼓鐸・旌旗(ブレークスルー第一法、ものによる解決法) 本項の軍争篇の「言えずとも相い聞えず、故に鼓鐸(こたく)を為(つく)る。視れども相い見えず、故に旌旗(せいき)を為る」の中にでてくる軍隊指揮用の道 ・・・
権を懸けて動く(ブレークスルー第二法、次々発想を出す解決法) 本項の「懸権而動」は、風林火山陰雷掠廊に続く言葉である。権は、はかりの重りである。つまり状況に適応するようによく検討し、適切な行動をとるこ ・・・
風林火山(状況に即し適切な手をうて) 武田信玄の軍旗「風林火山」は、軍争篇の半ばにある言葉で「其の疾きこと風の如く、其の徐なること林の如く、侵略すること火の如く、動かざること山の如し」を略した言葉だ。 ・・・